肌悩みは年齢とともに変化します。いつまでも若々しく美しい肌を作るためには、少し先の肌悩みを想定しながら、スキンケアをすることが大切です。
この記事では、20代から60代まで年代ごとの肌悩みとスキンケアを紹介しています。
ご自身の年代にあてはめたスキンケアの参考にしていただくのはもちろん、少し先の年代で起こるトラブルに備えながら、スキンケアの参考にしてください。
■20代の肌悩みとスキンケア
◇20代の肌悩み
・皮脂分泌が不安定になりがち、ニキビ、毛穴の開きに要注意!
・20代後半になると小じわやくすみが気になりだす
・メイクアップに要注意!
20代前半で気になる肌トラブルは、ニキビと毛穴の開きです。その原因は過剰な皮脂分泌。皮脂が毛穴に詰まってしまうとニキビの原因になり、また皮脂分泌の量が多いと毛穴が開く原因になります。
20代後半になると、ストレスの影響などでホルモンバラスが崩れ、皮脂量も水分量も減ってしまう傾向になり、「大人ニキビ」と言われる乾燥が引き起こすニキビの原因になります。さらに乾燥は小じわやくすみの原因になります。
自分の肌のことを考えずにメイク選びをしていると、メイク自体が乾燥の原因になったり、メイクが毛穴を塞いだりして、ニキビや炎症の原因となってしますので注意が必要です。
◇20代のスキンケア
・丁寧なクレンジング。
・化粧水で肌に潤い与える
クレンジングの目的はメイク汚れを落とすこと。メイクが毛穴を塞いでしまい、ニキビの原因にならないように、しっかりとクレンジングをすることが大切です。その際に注意してほしいのが、肌をゴシゴシこすらないことです。こすってしまうと、それが肌負担となり炎症の原因になるので、丁寧にやさしくクレンジングをしましょう。
20代は皮脂分泌が多く、肌に潤いがあると勘違いしてしまいがちです。しかし20代でも肌内部で乾燥が始まっているので、化粧水でしっかりと潤いを補給してあげましょう。
■30代の肌悩みとスキンケア
◇30代の肌悩み
・出産後のホルモンバランスの崩れからシミ
・30代後半になると、女性ホルモンの減少、
・肌は蓄積されてきた紫外線の影響からシミが増え、乾燥による小じわや毛穴が目立ってくる
・肌の保湿力が急速に減りはじめ、弾力の低下を感じやすい
30代のポイントはホルモンバランスです。出産後は、特にホルモンバランスが崩れやすく、30代後半になると女性ホルモンが減少し始めます。ホルモンバランスが崩れるとシミやそばかすが増えやすくなるので注意が必要です。
紫外線による肌ダメージも深刻になるのが30代。紫外線によるダメージは毎年蓄積されていて、それが表面化してしまうのです。そうなるとシミや小じわが目立つようになります。
また肌の保湿成分であるセラミドや真皮層で肌の弾力ともととなるコラーゲンなどが減少し、肌の潤いやハリ・弾力の低下を感じます。
◇30代のスキンケア
・肌のバリア機能を整える
・真皮層のケア
角質層にセラミド・NMF・皮脂膜がきっちりとある状態が、バリア機能が正常に働くポイントです。バリア機能が正常に働く肌は、外敵から肌を守り、内側にある水分の蒸発を防いでくれます。保湿クリームを使用し、セラミド・NMF・皮脂膜を補うケアをしましょう。
真皮層のコラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸は紫外線のダメージにより減少してしまうので、徹底的に紫外線から肌を守ることと、線維芽細胞を活性化させることが出来る美容液などを取り入れることをおすすめします。
■40代の肌悩みとスキンケア
◇40代の肌悩み
・40代後半頃から更年期世代になる
・乾燥によるシミや小じわが目立つ
・コラーゲンの減少によってほうれい線や頬のたるみが目立ってくる
・首の縦シワが入り始める
・基礎代謝量低下や筋肉量の低下
40代の肌で大きく目立ち始めるのが「たるみ」です。たるみの原因は、顔の筋肉量低下と真皮層のコラーゲンの減少です。目の下がたるむとアイラインが引きにくくなりますし、唇がたるむと縦じわが入り、リップが塗りにくくなります。また首のシワも、従来は横だけだったのが縦にも入るようになります。40代は、肌年齢の差がつきやすい時期で、ケアを怠ると一気に老化が進みます。
◇40代のスキンケア
シワ・たるみの対策で必要なのは、徹底した保湿ケアです。ワンランク上の保湿クリームを使用し、そのうえでシワに効果が期待できる美容液を取り入れましょう。さらに肌が本来持っている機能を引き上げるケアも必要です。肌は保湿成分を作り出す機能を持っていますし、コラーゲンが破壊されても修復できる機能を持っています。それらの機能を高めるためには、肌に栄養成分をしっかりとあたえて、ターンオーバーを活性化することが大切です。その為の栄養成分が入った美容液を選ぶと良いでしょう。
■50代の肌悩みとスキンケア
◇50代の肌悩み
・50代後半まで続く更年期、ホルモンバランスの乱れによる肝斑が出来る
・肌の明るさは20代の半分以下、黄みは2倍近くに上昇するため、肌の色が暗く黄ばんだと実感するようになる
・口元が下がり、ほうれい線や、額の水平じわ、眉間の縦じわが定着化し始める
・上まぶたの皮膚のたるみから垂れ目が目立つようになる
40代から続くたるみに加えて、50代では、肝斑や肌の明るさの低下、肌の黄ばみなどが目立つようになります。これらの主な原因は活性酸素による酸化と糖化です。
活性酸素は、体内で細菌やウイルスを撃退する役割を持つのですが、紫外線やストレスなどにより増えすぎると体を傷つけ、肌では肝斑や肌全体のくすみの原因になります。
糖化とは、余った糖分がタンパク質と結びつき、硬くなり褐色化してしまう現象のこと。肌で糖化がおこれば、肌は黄色く変色し、硬くなってしまいます。
◇50代のスキンケア
50代のスキンケアで大事なことは、徹底した保湿ケアにプラスして酸化対策と糖化対策をすることです。
40代と同じく保湿クリームを使用しバリア機能を強化することと、スキンケアの中に酸化対策と糖化対策ができるアイテムを取り入れましょう。そうすることで、肌が明るくなったり、透明感がでたりすることが期待できます。
■60代の肌悩みとスキンケア
◇60代の肌悩み
・頬の皮膚がたるみブルドック顔に
・皮脂量の低下による乾燥や敏感肌に悩む人が増える
・しわとしわが繋がり、さらに長く深くなる
・老人性色素班が、次第に濃く黒くはっきりしてくる
・鼻根にできる横じわが固定化
60代で一番多い肌悩みは「たるみ」です。40代のたるみとは違い、60代になると、そのたるみが顔の形まで変えるようになってきます。頬がたるめばブルドック顔になり、フェイスラインがたるめば顔の形が変わったように見えるなど、顔の印象が大きくかわるようになります。
たるみは顔の筋肉量が少なくなった上で、肌表面の皮膚が垂れさがってしまうことが原因で起こります。表情筋を動かすトレーニングをすることは、皮膚を伸ばすことにつながるため逆効果です。
たるみの他には、老化によるシミや深いしわが顔に定着してしまいます。
◇60代のスキンケア
60代の肌は、皮脂量が低下している為、非常に敏感です。アンチエイジングのために、マッサージなど色々やりたくなると思いますが、刺激を与えないことが大切です。
そのうえで保湿アイテムを中心に、シミ・シワなど老化肌に対応する栄養成分のたっぷり入ったスキンケアアイテムを使用しましょう。
■まとめ 20代から60代のスキンケアで共通するのは保湿
この記事では、20代から60代まで、それぞれの年代で抱える肌悩みとスキンケアについて紹介してきました。
年代ごとに抱える悩みは違ってきますが、共通しているのは保湿アイテムです。
今は肌の悩みがなかったとしても、数年後に肌トラブルが起こることを想定して、常に保湿を意識することが大切です。
特に40代からは、保湿を補うだけでなく、肌本来が持つ保湿成分を作り出す機能を高めるスペシャルケアをすることも大切です。
ご自身の少し先の年齢でおこる肌悩みを理解し、今の肌をケアすることで、いつまでも若々しい肌作りを目指しましょう。